2013年04月14日

影の写真とグールド

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今日は少し暖かかったですね。

花粉とか、PMナントカは、少しは減ったのでしょうか。

 最近はもっぱら影の写真に凝っていますね。この写真、いつでも撮れる様で、この角度でこの様な感じに、太陽が影をつくることは、そんなにありません。

 ここのところ、いろいろ仕事以外でも音楽を聞いています。

 
 先日買った中古CDのグールド。あれを聞いてから、すこしづつ他のグールドのアルバムもきいています。自宅とは離れた場所に置いてあったグールドのCD50枚くらいを、仕事のついでに行って、持って来ました。

 グールドは、かつて、とにかくたくさん聞きました。今から十数年前、仕事以外では、半年以上グールドしか聞かなかったことがあります。ここ数日聞いていたグールドは、コンチェルトなどが多く、一番多いピアノのソロをほとんど聞いていませんでした。

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 そして今日久しぶりに聞いたのは、バッハの「イギリス組曲第4番」。先日書いた「グールドの秘密」というブログに書いた様に、何回も録り直しているのではないかと思い、ブックレットをよく見てみました。
 そのデータが下のもの。

( Recording : Eaton's Auditorium、Toronto, Canada,
December 14 & 15, 1974, May 23 & 24, 1976 )
 
 やっぱりやっていましたね、、。
 
 20分 7楽章のこの曲を、4日間もかけていました。しかも最初の2日と後の2日は一年以上あいています。その甲斐あってか、演奏はとても緻密かつ、ダイナミックで、私はグールドの録音の中でも、かなり好きな方です。
 録音の音質も独特のクリアーさがあり、すがすがしく、今の季節にぴったりな気がします。録音は12月と3月なんですけどね(^_^;)。

 本来ピアノの為に書かれていない曲(バッハのこの時代まだピアノは発明されていませんでしたので、チェンバロ用)を見事に魅力あるピアノの曲として演奏しています。ピアノに関しては、高音部の独特のハスキーな感じが、スタンウエイ独特の魅力を感じます。

 
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2013年04月05日

ベートーベンのコンチェルト

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 先日とても期待して購入した、ブーレーズ cond、内田光子 p、テツラフ vlnのベルクのアルバムが、それ程面白く感じなかったので、少なからず落胆しました(いまめげずに聞き込み中ですが)。
 
 購入して、まるで子供の様に、悦び勇んで、CDをプレイする瞬間は、とてもエキサイティングですが、内容に不満があると、勝手なもので、子供から、すぐ大人にもどって、気難しくなります。人間て、おかしな物ですね、、。

 そんなわけで、実は最近また購入した、廉価な中古CD、あまり期待せず、軽く一週間放置しておりました。中古といっても、これはリリースされてまだ一年もたっていません。
 以前から出ていた音源CD3枚分をセットにしたもの。グレン・グールドの若かれし頃(1958〜66)の演奏で、ベートーベンのピアノコンチェルト1〜5番。
 
 5曲、CD3枚分が定価1500円くらいのものを、中古で800円くらい、、デフレ値段ですな〜、、。これなら一杯飲むのをガマンすれば買えます、、のみ屋さんを経営しているみなさん、ゴメンナサイm(_ _)m。
 
 やっと一枚目を聴いてみて、、、これは結構面白かったです。一枚目にはNo.1と4のコンチェルトが入っているのですが、ナンと、一番のハ長調 op.15は一楽章と三楽章のカデンッアをグールド自身が、作曲しています。

 これは知らなかったですね、、。生前彼は、30を過ぎたら「ピアニストを引退して作曲家になる」という発言をしていましたが、実際にはピアニストを続けながら、数曲の作品を残しただけでした。
 
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 一楽章のカデンッアは少しフーガ風、なかなか複雑なものです。ピアニストが余儀で作った物とはちがう、りっぱなものです。
 
 三楽章のカデンッアはベートーベンの後期ピアノソナタ風で、短いながらも印象的で、二つともベートーベンのオリジナルと比べても遜色のあるものではありません。
 しかしこの一番のコンチェルトの一楽章ははテンポが速いです。私が聞き慣れているベネディッティミケランジェリの、やや標準よりゆっくりした演奏の、倍近いスピードです。
 
 今日、ある脳科学者の人が、人間の脳は「知らないもの、初めて出会う物に触れると、より多くのドーパミン(快感物質)が分泌される」と、ある雑誌に書いているのを見ましたが、このグールドのカデンッアは私の脳みそに良い刺激を与えてくれましたね、、。  ピアノの調律は結構くるっていて、気にならなくも無いですが、演奏はいきいきしていて、楽しめますね。
 他の二枚を聴くのが楽しみです。

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2013年03月18日

グールドの秘密、、? 3

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 一昨日のブログで、グールドのコンサートの、ゴルードベルグ変奏曲の録音について、彼の実像に迫る上で、重要な意味があると書きました。
 その意味とは、つまり、彼が、コンサートでは絶対にできない表現方法=録音技術(編集など)を駆使して作品をつくっていたわけで、一曲丸々、途切れる事無く演奏して、それが記録として残っていて、それを聴く事ができること自体が、とても珍しい事だと言えるわけです。
 当時はそのコンサートに来ている聴衆も含めて、やがて彼のコンサートでの生演奏が聴けなくなる、なんて言う事は想像もしていなかったでしょうが、クラシック演奏家としては、異例の暴挙(?)を実行してしまったわけです。
 
 ただ実像に迫ると言っても、「録音が全てである」、として公開演奏を拒否してしまった音楽家ですから、ある意味そこに実像があるわけで、彼自身にとっては、それらの記録は実像ではなく、ただの実演以上ではなかったのかもしれません。

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 録音における編集作業を「邪道」とみる、実演至上主義の演奏家や、聴衆も確かに存在していて、編集無しの録音に、尊い魅力を感じる方も居る様です。ですが、私は録音技術者としての仕事柄として、だけでなく、実演の魅力以上に、音楽を録音し、それが最終的に商品になるまでに、色々な行程を経る事に関して、特に違和感を感じてはいません。
 むしろ、いろいろな行程を経て、つくられる事により、地球上の、いろいろな場所やシチェーション、時間や季節、その他の条件に左右される事無く、素晴らしい曲や、演奏家のパフォーマンスをより良い状態で、楽しめるとしたら、歓迎されるべきことだと思っています。

 いずれにしても、編集なしの、生の演奏そのままのパフォーマンスを、1959年のゴールドベルク変奏曲の録音からは聴く事ができるわけで、今となっては、とても貴重な記録であり、グレン・グールドの『実演』を知ることができる、数少ない音源と言えるでしょう。
 
 バッハの曲で、半音階的幻想曲とフーガ ニ短調, BWV903という曲があるのですが、グールド氏は前半の幻想曲だけ録音して、フーガを録音する事無く、亡くなってしまいました。私の大好きな曲なので、フーガを録音してから、天国に行ってほしかったです。
 半音階的幻想曲とフーガ ニ短調とCDの外側にかいてあったので、購入したら、中のブックレットに「フーガは収録されていません」なんて書いてありましたが、ソニーレコードさん、詐欺的商法ですヨ、、、(._.)...。

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2013年03月17日

グールドの秘密、、? 2

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 グールドは32歳を過ぎてから、コンサート活動を止めて、スタジオで録音した演奏をアルバムにすることが、彼の唯一の音楽活動になっていたわけですが、それに際して、彼はレコード会社と話し合って、いつでも自由に録音出来る、彼専用のスタジオを準備してもらっていたらしいです。
 その時すでに若くしてスタープレーヤーになっていたとはいえ、それは他の多くの演奏家達には望むべくも、けしてかなえられる環境ではなかったはずです。
 
 録音に専念するようになってからのグールドのアルバムの録音データを注意してみてみると、ある事に気付きます。
それは録音の年月日がばらばらというか、曲によって、楽章ごとに順番に録音する事をしなかったり、短い曲でも何日にもわたって録音していること。それから一つの曲集でもその組曲の作品番号によって、全然違う日に録音されています。
 平均律クラヴィーア曲集では、一曲のなかで、プレリュードとフーガを全く別の日に録音している曲も、沢山あります。

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 平均律クラヴィーア曲集に関しては、他のピアニストの場合、1、2巻あわせても3~5日位で、全曲を録音していることが多い様で、非常に忙しい作業になります。しかしこれは予算やスケジュールの制約から、致し方ないことで、これが慣例的に行われているわけです。
 
 それに対してグールドは、言ってみれば好きな時に、好きなだけ、録音する事ができたわけで、非常に恵まれていたと言う他ありません。
1963-03-hank-parker-owned-by-sony-music-02.png あの複雑なフーガを十分に吟味しながら、少しづつ録音できたら、本当に楽ですし、自分のベストパフォーマンスを記録できるに違いありません。そのうえグールドは、その吟味して録音した音源に飽き足らず、沢山のテイクを長時間かけて編集していたらしいです (^_^;) 。
 最初は技術者に任せていた作業を、最終的に自分でテープにはさみを入れ、行っていたようで、あるインタビューで、「本当は編集違いで、同じ曲のアルバムを何種類か出したい」なんていう発言もしています。
 
 グールドの場合、ミスを隠す為の編集ではなく、音楽的な方向性を考えての、色々なテイクの結合を行っていたとは思うのですが、緻密で、一本筋のとおった彼の音楽が、沢山の録音テイクや、編集の賜物であったことは間違いないようです。

 現代のハイエンドの制作現場においては、クラシック音楽でも、ほぼ当たり前になっている音源の編集ですが、まだそれが頻繁に行われていなかった頃から、より良い作品作りの為に、積極的にグールド氏はそれを行っていたということです。
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2013年03月16日

グールドの秘密、、?

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 このブログも気がつけば4ヶ月目に入りました。いつも読んでいただきまして有難うございますm(_ _)m 。

 4ヶ月以上毎日更新して、ネタには随分困っていますが、意外にも、カテゴリーをつくった割には、まだ一回しか取り上げていない、Glenn Gouldの事を書きたいと思います。

 前回は、グールドといえば、いつもバッハとともに話が進められる事がおおいので、あえて違う内容にしましたが、今日は素直に彼の演奏したバッハのお話です ^^; 。
 バッハが鍵盤楽器(チェンバロ)の為に作曲した作品のほとんどを録音しているグールドですが、彼が演奏したバッハといえば、一番有名なのは、ゴールドベルク変奏曲ですよね、、。デビューしたばかりの1955年の録音と、50年の短い人生を終える少し前に、録音した演奏と、二つのアルバムがあることは有名ですが、実はもう一つの録音があるんです。
 
 それは1959年のザルツブルグの音楽祭での、コンサートでのライヴ録音なんです。私は随分前に、そのCDを手に入れて、愛聴していたのですが、あるとき友人に貸したきり、どこにあるかわからず行方不明になってしまいました。借りた本人も忘れてしまっている上に、私も誰に貸したか覚えていないんです、、。これを読んでいらっしゃる中にいらっしゃったら、ご一報下さい(無理かな^^;)。

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「CBSのスタジオにラーメン三つね、、一つネギ多めでオネガイします〜」と言っているかどうかは、わかりませんが、電話をするグールドの写真 (^_^;) 

 
 


 
 そのCDが戻って来ることは、もう諦めているので、新しく手に入れるべく探していたのですが、もともとボックスセットの中の一枚なので、それだけ手に入れる訳にゆかず、購入できずに寂しい思いをしていたんです。
 
 そうしたら、今日偶然に、中古CD屋さんで発見したんですよ、、、!(^o^)/ そのアルバムを!!しかも格安で。日頃の行いが良いので(ウソ(-_-;))、神様が巡り会わせてくれたんだと思います。
 グールドという人は32才から一切のコンサート活動をやめたので、音源の数が決まっていて、この様な音源はあまり無いんです。

 コンサートの演奏、しかもこの曲の様に長い曲を、続けて演奏した記録というのは、グールドの場合とても貴重なんです。それは、音源の希少性以上に、グールドという音楽家の実像に迫る上で、重大な意味があるんです。その重大な意味とは、、? 明日に続きます (・_・;) 。   CMS Records web site  http://cms-records.biz
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2013年01月11日

Glenn Gould  Mozart; Schoenberg: Piano Concertos

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 こんにちは、CMSレコード、エンジニアの小宮山です。
みなさん、グレン・グールドというピアニストをご存知でしょうか? ジャズ系の音楽をお聴きの方にも、知っている方が、いらっしゃるかもしれません、、。クラシックの世界では有名な人で、沢山のアルバムが出ています。
 この人の変わったところは、14歳から演奏活動をしているのですが、30歳の頃からコンサート活動をやめて、50歳で亡くなるまで、一切の公開演奏をせず、レコーディングに専念してしまったことです。

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 バッハの演奏で有名な人で、ほとんどの鍵盤楽器の為の曲を録音していますが、その他の作曲家の作品も、いっぱい録音しています。
とても個性的な音楽性と、演奏スタイルで、何かと話題が多い人で、彼に関する本もたくさん出ていて、評論や彼自身の著作、書簡集なんかも出ています。
 演奏家、音楽家というより、文化人、芸術家という感じで、特殊な位置にいる人物と言えるでしょう。
 
 私のまわりにもグールドファンを自認する人がいますが、意外と音楽より、評論など本を通じての知識、情報が多い人が多い気がします。中にはグールドってバッハ以外にも録音していたんですね、、、なんて言う事をいう人も居ます。
 私は仕事柄、詳しいせいもありますが、ファンならば、もう少し、音楽そのものを聴いてほしい気がします。

 ここに取り上げるのは、数年まえに初めてCD化された、モーツアルトとシェーンベルクのピアノ協奏曲で、彼が演奏活動をやめる2年前の録音です。
 
 この演奏を聴いて、私が感じるには、後の多くのスタジオ録音に比べて、調律の違いもあるかと思いますが、ピアノの音色が、明るく澄んでいて、良い意味で、グールドらしく無く、閉じた孤独な感じではなく、多少普通な (^_^;) 、外に開かれた感じの音楽を聴く事ができます。
 
 このアルバムでは、選曲のカップリングこそ、とても珍しいものですが、モーツアルトにしろ、シェーンベルクにしろ、素直な、というか、グールド独特の突飛な表現や、変わったアプローチを感じない、正統的な雰囲気の演奏をしています。
 
 シェーンベルクのコンチェルトは、あまり演奏されない曲ですが、私が知っている、ブレンデルや内田光子さんの演奏と比べても、良く練られた解釈で、技術的にも素晴らしく、指揮のWalter Susskind氏の裁量もあるのでしょう、とても説得力のある演奏になっています。

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Glenn Gould; Walter Susskind: CBC Symphony Orchestra 

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