2013年08月20日

クレーメルのパガニーニ

20-2.jpg


 一日おいて、またまたクレーメルの話です。

 クレーメルのアルバムを詰め込んである箱をあさっていたら、ちょっとかわったアルバムが出て来ました。シベリウスとパガニーニと、バッハのヴァイオリンコンチェルト、、。パガニーニは一番、バッハも一番のコンチェルトです。これはオムニバス(寄せ集め?)のアルバムなんでしょうか?ちょっとわからないんです。
 
 一応録音時期は同じ頃、1977~8年なんですが、探してみると同じ時期の若干曲の違う組み合わせのアルバムが他にもありました。シベリウスとシュニトケのコンチェルト・グロッソ(合唱協奏曲)というのが、2枚。一つは日本のコロンビア、もう一つはアメリカのBMGビクターこれは両方とも全く同じ音源です。別にクレーメルのコンプリートコレクションを目指しているわけではないのですが、私もいろいろ持っているものだなと、、(^_^;) 。

 そんでもってこのアルバムの変なところは、指揮者とオーケストラもいろいろというか、別の組み合わせで収録されています。シベリウスとバッハは、指揮がロシアの名匠ロジェストベンスキー、、とくればレニンがラードフィルかと思いきや、ロンドン交響楽団で、パガニーニの方は、ハインツ・ヴァルベルク指揮のヴイーン交響楽団(ヴイーン・フィルではなく、ヴィーン・シンフォニカーの方です)。しかもロシアの指揮者、ロジェストベンスキーがロンドン交響楽団と演奏して録音しているのは、オーストリアのヴイーンのホールです。

20-1.jpg


 ここで私が今日書きたいのは、パガニーニのコンチェルト。ウイルへルミ(August Wilhelmi 1845~1908)という人が編曲した版を使用して録音しています。ウイルへルミという人はバッハのG線上のアリアの編曲で有名な名バイオリニストなのですが、この人はパガニーニの3楽章ある原曲のコンチェルトをナンと一楽章のみにバッサリ短くしてしまっているんですよ、、。

 私パガニーニに関しては全然詳しくないのですが、あまり1番のコンチェルトの出来は後世の音楽関係者に評判が良くないらしく、いろいろな人が編曲し、演奏したり出版しているらしいのですが、クライスラーとともに、このウイルへルミさんは2、3楽章を除去、つまり無くしてしまって一楽章として完結させています(それでも演奏時間は20分弱ありますが、、)。
 パガニーニにしてみれば、せっかく作った2、3楽章を無き物にされて、ちょっと、いや、かなり悔しい事でしょう。以前私はイタリアのヴァイオリニスト、サルバトーレ・アッカルドのパガニーニの協奏曲全集を購入しようかと思って、止めましたが、原曲を知っていれば、この曲をより面白く聞けたのかもしれません。
 
 クレーメルはパガニーニコンクールで「優勝」という経歴を持っていますが、パガニーニの曲はあまり録音していなくて、この1番の協奏曲以外では、4番の協奏曲と、ソナタ・バルサビアという協奏曲形式の変奏曲(ムーティーとヴイーンフィルの組み合わせ)くらいしか、私の知る限り録音していません。あとは小品集で、カプリースから何曲かだけ、でしょうか、、?。でもパガニーニの伝記映画にパガニーニ役で主演していたりして、パガニーニが嫌いと言う訳ではなさそうですが、、、。

20-3.jpg


51hmryH-iuL._AA160_.jpg Enginner Horst Lindner VDT
Produce Hans Richard Stracke (Siberius) Oskar Waldeck(Paganini) 

 親愛なるクレーメル氏が、あえて、一楽章のみの、ウイルへルミの編曲を選んで演奏、録音しているのですから、これがベストな彼のパガニーニの「1番のコンチェルト観」なのかもしれません。原曲を知らないので、何とも言えないのですが、カデンッアなどは、後の作曲家たちが、参考にしたであろう、派手なパッセージが沢山出て来ます。オーケストラの編曲も、管楽器を増強したりして工夫してあるらしく、一楽章ながら、手応えのあるつくりには、なっています。
 
 久しぶりに一緒に収録されているシベリウスのコンチェルトを聞きましたが、やっぱりこの曲は大好きです。
 
 なぜか家に帰って来た様な感じがします。クレーメルも「シベリウスの協奏曲が一番好き」とインタビューで言っていますが、一時数年間、この曲を、北ドイツ放送響、エッシェンバッハの組み合わせで、世界各地で演奏していたので、新しいアルバムが出ると思っていたのですが、今のところは出ていないみたいですね、、。

 クレーメルのネタは、ついつい文章が長くなります、、 それではこの辺で、、(^_^;) 。

CMS Records web site  http://cms-records.biz
posted by えんこみ at 23:17| Comment(0) | TrackBack(0) | Gidon Kremer
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/72898647

この記事へのトラックバック