2013年07月29日

Peteris Vasks Distant Light Gidon Kremer Kremelata Baltica vol.17

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 7月9日の「Plays Music of Wayne Shorter - Enrico Pieranunzi」以来の、この一枚、エンジニア小宮山が、おすすめするアルバム紹介のコーナーです。
 昨日からの流れで、どうせならこの機会にPeteris Vasks の作品を収録しているアルバムについて書きたいと思います。

 作曲家としてのキャリアを始めたのが遅かったということもあるのでしょうが、彼の名前が私たちに届く様になったのは1990年代、かれは1946年生まれですから、50代半ば位になっていたことになります。プロのコントラバス演奏家から作曲家への転向、それも旧ソ連体制のもと、ラトヴィア人でありにがら、お隣のリトアニアの音楽学校に通うなど、いろいろな困難があった様です。

 最近また改めて彼の曲をいくつか、CDをもっているモノと、持っていないモノをYouTubeなどで、いろいろきいてみました。それで感じた事は、きわめてハッキリとした意志、音楽性をもった作曲家であるということ、、。これは、たとえば、同じくクレーメルが世の中に紹介し、世に知らしめることになった、アルフレート・シュニトケと比べると、随分作風が異なると言って良いでしょう。
 
 シュニトケの、ほとんどコラージュ的な、雑多な形式、時代的にも古典、現代、ロマン派など、いろいろな音楽が消化され、ごちゃ混ぜの状態になっている作風に対して、バスクス氏の音楽は、様々な曲を聞いても、すぐ音楽性でその人の曲だと解る、特徴があり、そういう意味では、ベートーベンやモーッアルト、バッハなどと同等に、どの曲もしっかりした個性がある、と言う意味で、近代では珍しい作曲家だと言えるでしょう。

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 長い音符、小節をまたぐ、とても長い、ほとんど弦楽器の弓弾きでのみ奏することができる、楽句、グリッサンドの多用、同音のピチカート繰り返しなど、同じような手法の繰り返しや、独特の低音の進行など、主に弦楽合奏でなされる表現は、マーラーや、ワーグナー、ラベルなど、オーケステレーションの魔術師と言われる人達の手法を吸収しつつも、音楽性という意味では、明らかに凌駕する素晴らしい個性をもっています。
 これはやはり、弦楽器の演奏家出身ということが、関係あると、簡単に結論づけて良いかどうかわかりませんが、とにかく、彼のつくり出す、弦楽サウンドの渦に巻き込まれ、身をまかせているときの、快感は、何とも言えない豊かな気持ちです。
 
 これは、弦楽合奏だけで創り出せる究極の音楽では無いだろうか、、と私は思います。今回YouTubeできいた、弦楽四重奏や、イングリシュホ−ンの為のコンチェルトも、すべて強烈な個性と、あまりにも美しい音響を固まりでした。そして、このブログで書き、探していた、「涼しい音楽」がここに有ったじゃないか!!ということが、私にとって、とても嬉しい発見になりました。
 Peteris Vasks の音楽、暑い夏におすすめデス!(^o^)/v 。 

CMS Records web site  http://cms-records.biz

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4151JXJPCAL.jpg1. Distant Light (Tala Gaisma): Concerto For Violin And String Orchestra
2. Voices (Balsis): Voices Of Silence (Klusuma Balsis)
3. Voices (Balsis): Voices Of Life (Dzivibas Balsis)
4. Voices (Balsis): Voice Of Conscience (Sirdsapzinas Balss)
TELDEC
TEL 22660
posted by えんこみ at 01:57| Comment(0) | TrackBack(0) | この一枚
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