2013年04月07日

高木元輝の音

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 久しぶりに、サックスプレーヤーの川下直広氏にお会いしました。話の流れで、2002年に亡くなったサキソフォンプレーヤーの高木元輝氏の話題になり、いろいろな音源を聴かせて頂きました。
 
 高木氏は大阪生まれ、横浜で育った演奏家で、一応ジャンル分けをすると、フリージャズの分野で活動されていた人で、川下氏は生前の高木氏と親交があった関係で、彼の死後、関係者からいろいろな音源を頂き、所有しています。
 
 そのなかの多くは、ライヴの現場で記録されたもので、一般には知られていないモノがほとんどで、その幾つかを、聴かせていただいた。

 伝説のプレーヤーというか、実演に接したことはありませんでしたが、私は一枚だけアルバムを持っていましたが、あまり印象には残っていませんでした。
 
 エンジニアという仕事柄、私なりに、「この人は、こういう人(音楽家)であるという、私の中での位置というものがありました。

 今日聴かせていただいた音源は、それらの私の印象と全くちがうもので、かなり衝撃を受けました。
 
 というか、私の聴いていた、たった一つの高木氏を知る音源は、今日聴いた音源と比較すると、全く氏の実像をとらえた物ではないことを、ハッキリと認識しました。

 
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 高木氏の音楽は、フリージャズ、つまり、ジャズと言っても耳障りの穏やかな物ではなく、いわゆる前衛的な音楽で、一般の多くの聴衆にとっては聴き易いものではないかもしれません。
 
 そして生前発表された音源(アルバム)は少なく、その多くは廃盤になっており、一部の好事家をのぞいてほとんど知られていない物なのですが、その音楽のレベルは極めて高いといわざろう得ません。
 
 彼の技術の高さ、音楽の多様性は、今聴いても目をみはるものがあり、何故これがもう少し世の中に出なかったのか不思議でなりません。

 これは一重に、業界関係者の無理解に他ならず、彼に、より多くの、正式な記録を残す機会を与えることができなかった事は非常に残念な事だと思います。

 今日聴いた音源は、本人が気に入って所有していたモノだけだそうで、まさに秘蔵といって差し支えない演奏の記録ばかりでした。
 その中には、「こんな組み合わせも在ったのか、、」というような、海外での一流演奏家との共演の記録もあり、きわめて貴重な音源もたくさんありました。

 プライヴェートな記録とはいえ、それらが残っていることは、とても有り難い事であり、それを記録していた方々には音源制作者として、敬意をはらわざろうえません。 

 やはり制作者の側にいる人間として、良い記録を残し、後世に伝えてゆく責務が、我々には有るのだということを強く感じました。
 
 今となっては、どうしようも無い事ですが、せめて一度だけでも生演奏を聴いてみたかったですね、、。川下さん今日は、貴重な音源を聴かせて頂いて、ありがとうございました m(_ _)m 。

CMS Records web site  http://cms-records.biz

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posted by えんこみ at 04:43| Comment(2) | TrackBack(0) | 音楽
この記事へのコメント
突然のメール申し訳ありません。高木さんの事を思い出し消息を知らべていました。亡くなったのですねとても残念です。私がパリにいた時、同じホテルで友人の紹介で知り合い練習のためアメリカンセンターなどへ案内したり私が料理人でしたので毎日一緒に食事してました。とても穏やかで優しい人でした。奥さんからは毎日手紙が届いてましていつも涙を流してた程奥さんを愛していた人で、帰国する時はセルマーを売って奥さんに毛皮のコートを買うんだと言ってたことがとても印象に残っています。
Posted by 梅宮 at 2020年05月09日 13:45
梅宮様 コメントありがとうございました。
 返信が大変遅くなりまして、申し訳ありません。一ヶ月近く前にいただいたコメントを、本日読ませていただきました。
 高木さんがパリにいらした、、というのは、もう50年くらい前のことでしょうか?。私は高木さんとは直接お会いしたことはないのですが、高木さんが、もう20年近く前に、九州の福岡に住んでいらした時に、彼とお付き合いがあったサキソフォン奏者、川下直弘さんを通じて、音源を聴かせていただきました。  私がブログを書いたのは2013年で、もう7年も前のことでして、コメントをいただいたことに気づくのが大変遅くなってしまいました。
Posted by 小宮山英一郎 at 2020年06月04日 20:54
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