2012年12月28日

ミッシェル・ペトルチアーニ この一枚 vol.2

写真は CMS-1006 「Songs and Etudes」のブックレットから。http://cms-records.biz/albums/albums_top.html
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 今日の「この一枚」はフランス生まれのジャズピアニスト、ミッシェル・ペトルチアーニのアルバム「Michel Petrucciani」を取り上げたいと思います。
 彼は生まれつき障害を持っていながら、短い36年という人生の中で、身長90pあまり、という小さな身体にもかかわらず、世界の沢山のファンを虜にした、素晴らしい音楽家でした。
 
 今年の秋、「情熱のピアニズム」というドキュメンタリー映画が公開され、話題になったので、ご覧になった方もいらっしゃるでしょう。

 このアルバムは彼が、19歳の時に吹き込んだ作品ですが、当時のヨーロッパでのスタープレーヤーだった、べースとドラムを従えて、堂々と発表したものです。
 この作品をきいて、恐らくは誰も、彼の骨形成不全症という障害や19歳という年齢を言い当てられる人は居ないでしょう。

 それほどに、ここでの演奏は素晴らしいです。フランスのマイナーレーベルからリリースされているので、知名度が今一つな作品ですが、私の感じるところ、彼のベストと言っても差し支えない程の出来映えです。
 
 有名なスタンダード曲、「酒とバラの日々」の退廃的で、まさにフランスらしい、デカダンスな雰囲気。オリジナルのジャズワルツ「クリスマス・ドリーム」の親しみあるエスプリに満ちたメロディー。速度の限界に挑戦しているかの様な、スタンダード曲「チェロキー」における超速弾きなど、聴き所は満載の名盤です。

 現在存命なのはドラムのアルド・ロマーノだけですが、過去の名盤として、うもれてしまうにはもったいない作品です。

ペトリチアーニはこの作品を録音した次の年にはリー・コニッツ(as)との素晴らしいDuoも録音しています。

 天才ピアニストの実像に迫りつつ、粋なヨーロッパのピアノジャズに触れるのに、格好のアルバムです。

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posted by えんこみ at 03:52| Comment(0) | TrackBack(0) | この一枚
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