2020年09月07日

「この一枚」 Vol 40   Tales Of Another  Gary Peacock, Keith Jarrett, Jack DeJohnette ‎

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 今日は台風一過で、気持ちの良い天気。湿度もかなり低めで、台風の後だとかなりカラッとして感じます。それにしても、沖縄の陽射しは強く、目が痛いくらいですね、、(2枚の写真は今日撮影)。そんな明るい気分なのですが、昨日悲しいニュースがありました。
 ベーシストの Gary Peacock 氏が85歳で亡くなったということです。

 そういうわけで、一昨日書いたばかりですが、「この一枚」として、彼の1977年に発表したリーダー作、「Tales of Another」を取り上げたいと思います。実はこのアルバム、前々からこのコーナーで取り上げたかったのですが、なぜか取り上げるに至っていなかったアルバムです。

 このアルバム、いわゆるピアノトリオの編成ですが、このメンバー、、Gary Peacock, Keith Jarrett, Jack DeJohnette というのは、キースのいわゆるスタンダーズトリオと同じメンバーです。でもこのアルバムが録音されたのは1977年ですから、あの有名な「Standers Volume 1」が1983年で、このアルバムは6年も前の録音なんです。
 なんというか、元祖スタンダーズということで、意外にもこのメンバーは Gary Peacock 氏 のアルバムから始まっていたんですね、、。

 まあアルバムのプロデューサーは、両方とも、ECM レコードの Manfred Eicher氏ですから、その関係というのもあるのかもしれませんが、この稀有なメンバーで長年続いたグループの起源がこのアルバムにあるというわけです。

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 全曲 Gary Peacock 氏のオリジナル曲で構成されていて、終始息を呑むような開演がアルバム全編にわたって、繰り広げられています。ピアノトリオというと、大体の場合聞く前に、ある程度内容は想像できるものですが、このアルバムは、そういう先入観をすべて、良い意味で裏切ってくれます。

 多くの曲でベースの無伴奏ソロから始まるのですが、その存在感というものは、半端ないです。そして、山ほどある、keithのStanderds で聞かれる Peacock 氏 の音とは随分音色が違うんですよね、、。つまりこれは、リーダーだけに、録音とか、ミキシングの方法が keithのStanderds のアルバムとは随分違うんです。この辺りも、Manfred Eicher氏の手腕というか、プロデュースの妙ということになるのだと思うのですが、とってもウッディーで、図太い音で、仕上げられています。

 録音エンジニアも「Standers Volume 1」とは違うのですが、あえて違う音質に仕上げているということがわかるのですが、ピアノの音色に関しては、このアルバム「Tales of Another」は、かなり keith の生音に近い感じで、幾分暗めというか、くすんだ音色です。この辺りは「Standers Volume 1」は、よりキースらしく、EQなどで、音色を演出されているところもあって、そういう意味でも、なかなか興味深いところがあるアルバムです。

 それから、keith Jarrett のプレイが、リーダーではないというせいか、幾分遠慮しているような感じで、でしゃばりすぎないところも、いい感じで、ミスタッチや、いろんな普段リーダー作では見せない、横顔も聞くことができます。

 とかなんとか、かなりマニアックなことばかり書いてしまいましたが、Gary Peacock 氏の魅力満載の素晴らしいアルバムであることは間違いありませんし、彼の逝去をきっかけに、みなさんにも是非聴いていただきたい優れたアルバムです。

 Gary Peacock 氏が亡くなったことで、長年続いた「Standers」の活動はできなくなったわけですが、今後は誰か他のメンバーを入れて活動再開するのか?どうか、、ちょっと気になりますね、、。

 と、ここまで書いて、先ほどフェイスブックをみたら、 Gary Peacock 氏逝去のニュースは「誤報」との情報があるとのこと、、なんともいやはや、、。亡くなっていないことを祈ります(https://en.mediamass.net/people/gary-peacock/deathhoax.html)。

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Gary Peacock, Keith Jarrett, Jack DeJohnette ‎– Tales Of Another

レーベル:
ECM Records ‎UCCU-6221

1 Vignette 7:02
2 Tone Field 7:55
3 Major Major 8:54
4 Trilogy I 8:31
5 Trilogy II 9:42
6 Trilogy III 6:20


Recorded February 1977 at Generation Sounds Studios, New York
Piano – Keith Jarrett
Bass, Composed By – Gary Peacock
Drums – Jack DeJohnette
Recorded At – Generation Sound Studios
Engineer [Recording] – Tony May
Mixed By – Martin Wieland
Design [Cover Design] – Nancy Brown Peacock
Producer – Manfred Eicher

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 細川正彦の演奏情報 


東海関西地区ツアー 2020(コロナリベンジ)(終了しました)



8/19日水曜 神戸 ジング ミュージック ラボ
ピアノ トリオ ベース山本学 ドラム 弦牧 潔
〒658-0012 兵庫県神戸市東灘区本庄町1丁目16−14 サンフォレストビル201号 078-413-4888


8/21金曜 20:00〜 名古屋 キャバレロクラブ
ピアノトリオ 加藤雅史b 大森ひろ ds
〒461-0005 愛知県名古屋市東区東桜2丁目15−28 小島ビル 1F 052-931-0914

8/22土曜 15時〜 放出 ディアロード
ピアノ トリオ ベース山本学 ドラム 弦牧 潔
〒538-0044 大阪府 大阪市 鶴見区 放出東3丁目-20-21東大阪リビングセンター 4F 090-8141-7309

8/25日水曜 神戸 Jazz & Live Born Free
ソロピアノ
〒658-0072 兵庫県神戸市東灘区岡本2丁目5−8 078-441-7890
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8/26日水曜日グラバー邸
ピアノ トリオ ベース山本学 ドラム 弦牧 潔 ゲスト ギター 辻元 重
〒540-0012  大阪市中央区谷町5丁目7-3 タニマチビルディング9F
TEL:06-6768-5963


 


2020年 6月25日木曜日
 細川正彦ソロピアノat
「New Combo」終了

〒810-0004 福岡県福岡市中央区渡辺通5丁目1−22
092-712-7809


2020年6月27日土曜日  
 細川正彦ソロピアノat
「九品寺Smile」終了

〒862-0976 熊本県 熊本市 中央区九品寺2丁目8−14 ヴィラコスモス2F  
096-362-3586





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posted by えんこみ at 18:44| Comment(0) | TrackBack(0) | この一枚
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