2017年08月26日

昔のアナログ盤の話 3とか、、プレーヤーの調整の話

スマートフォンでこのブログをご覧のみなさま、右上の『PC』ボタンをタッチすると過去のブログや他のカテゴリーにアクセスし易くなります。もしくは、スマートフォン用のページの下の方の、Track Backの右どなりのところをクリックすると、他のカテゴリーにアクセスすることができます。このブログは毎日更新しています。


 
26-1.JPG


 いつも書いている気象の話を全く書かないで、ここ数日書きまくってきた、アナログレコードの話、、。

 かねてから、「なんで今更アナログ盤なの、、?」という話を繰り返し書いてきましたが、私自身かつてはかなりのアンチデジタル、、アナログファンでした。

 17〜8年位前までは、CDなんて、もらいものしか、持っていませんでしたし、当然CDプレーヤーも持っていませんでした。

 アナログレコードを聴くためには、レコードプレーヤーのアクリルの蓋を開け、ジャケットから袋に入った盤を出し、ターンテーブルにのせて、ほこりをとる、、そして、小指でプレーヤーのアームをレコード盤の最外周のところに、静かに置き、それからターンテーブルのスイッチをオンにする。アンプのボリュームを上げて、やっと再生が始まる、、、。

 というような、ある種儀式のような、所作、、と言っても良いような、動きを毎度毎度、音楽を聴くときにしていたわけです。

 もちろん、CDの場合、ケースから盤を出して、プレーヤーに入れるだけ、、。 デジタルデータとしてPCなどに読み込んだものは、さらに手軽に、そして、他のアルバムに切り替えるのも、テレビのチャンネルを切り替えるような手軽さなわけです。

 アナログプレーヤーの場合、実は普段からのメンテが必要で、正しい再生をするためには、幾つかのチェックポイントがあります。

 まず一つが、針圧調整(しんあつちょうせい)。カートリッジにより、本体の重さおよび、レコード盤に針をのせるときにかける重さが異なるため、それぞれ適正な重さをかけるようにトーンアームについている重りを調整しなければなりません。

 カートリッジの適正針圧というものが、説明書に書いてありますが、その適正値には幅があります。 重め軽めによって、音質は変化しますし、反って波打っているようなレコードや、傷がついているレコードをかけるためには、針圧が軽目の適正値を持つカートリッジの場合、重めに設定しないと、針飛びの原因になります。

 レコードに記録されている音楽にもよるのですが、少し重めに設定したほうが、音が落ち着くことが多いのですが、あまり重めに設定すると、針がレコードの溝をこする力が強くなりますので、レコード盤は、痛みやすくなります。

 それからある程度以上の機種の場合、トーンアームにインサイドフォースキャンセラーという機能が付いていることが多いです。これは、レコード針が、盤をトレースするときに、外周から内周に引っ張られる力を、少し外周向きに引っ張る機能です。
 これは何故そういう機能が付いているのかというと、ステレオで、刻み込まれたレーコードの溝は、V の字の溝の内側の左右にそれぞれのチャンネルの音が刻み込まれていますので、レコード盤の外側から、内側に引っ張られる力が強いと、再生音の左右のバランスや音質にばらつきや、偏りがおきるのを防ぐためです。

26-2.JPG


 それから、もう一つ、それはオーバーハングの調整です。
 これは、レコードの原盤に溝を刻む機械(カッティングマシーン)は、レコード盤の外周から内周へ、平行にすすんで、溝を刻むような精密な機構になっていますが、各家庭で再生するときは、決してレコードプレーヤのトーンアームは平行に進むことなく(予算の関係で、簡単な機構に変更されている為)、弓形の弧を描きながら、トレースしていゆくわけですが、それでは、溝が書き込まれた時とは違う道筋をレコード針が進んでゆきますので、トーンアームの支点の位置を調整することで、その差異を少なくし、より理想的な形で、レコード針がレコード盤の溝をトレースするように調整する作業です。

 こういうことを、一切の図もなく、言葉で説明すると、訳がわからない方もいらっしゃるかもしれませんが、これらのいろいろな調整がしっかりできて、初めて正しい音がレコード盤から再生される、、という、とても面倒臭いのが、アナログレコード再生なんです。

 私もこれらの作業を注意深く行い、レコード盤の溝に刻まれた情報を、より良い形で再生しよう、、と時間をかけて調整していましたが、文字通り、アナログな、機械的な調整ですので、一旦完璧にそれをやったとしても、温度や湿度などの変化で、再生音は毎回変化してしまします。

 針圧に関しても、レコード盤と、記録されている音楽によって、適正値は共通ではなく、まして、カートリッジを交換して音質の違いを試したい場合や、針の新しいものや、古くて、摩耗しているものによっても、音はかわってきますので、理想を追求して行くと、本当にきりがない作業になります。


 こういった、面倒臭い、、言い換えれば、音楽とは関係のない作業なくしても、雑音がなく、手軽に面倒な所作や、調整が全く必要なく音楽が楽しめる、デジタルオーディオは、まさに福音と言って良いと思います。

 それをいまさら、アナログレコードを、、という流行、、もしくは、時代に完全に取り残された、旧型オーディオメーカーのメディアぐるみの洗脳と言っても全く差し支えない方策を鵜呑みにしている、オーディオファン、あるいは、音楽ファンの皆さんは、全くオメデタイというほかない方々だな、、と思います、私は。

 好きなスタイルで、音楽を聴く自由はもちろんありますし、それが趣味というものですが、それでは、少しでも良い音楽を良い音質で、、と技術と経験を磨いてきた、過去から、現在までのエンジニアをはじめ、いろいろな人たちの努力が無駄になってしまうと思いますし、余分な予算と、作業を伴う、アナログレコード再生は、私個人としては、お勧めできるものではありませんが、「それでもやりたいんですよ、、」という方は、このブログを参考にして、より良い再生を楽しんでみてください、、´д` ; 。

 実際のところ、レコードをかけているお店や、個人宅で音楽を聴くと、上に書いたような調整ができていないことが多く、ノイズや歪みをはじめ、左右の偏りなど、「もう少しなんとかできないのかな」という状態のことが、非常に多いです。

 さて、明日からは、もう少しマニアックじゃない話を書かないと、このブログの読者さんは、いなくなってしまいますかね、、(笑)。


26-3.JPG


 クリックで、ブログ掲載の写真が見られます。↓
http://cms-record.sakura.ne.jp/sblo_files/soboro/image/25-3-74e7d.JPG

CMS Records web site http://cms-records.biz
posted by えんこみ at 20:11| Comment(0) | TrackBack(0) | エンジニアの独り言
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/180787866

この記事へのトラックバック