2016年07月30日

「昨日のブログ グールド 」のつづき、、(今日のブログ)

CMS Records web site http://cms-records.biz
 スマートフォンでこのブログをご覧のみなさま、右上の『PC』ボタンをタッチすると過去のブログや他のカテゴリーにアクセスし易くなります。

30-1,,.jpg


 というわけで、ボ〜っとした頭を、Glenn Gould の演奏による、Bach の Goldberg Variationsを聴きながら、覚醒させつつ、久しぶりにグールドについて書いていますが、自分で、文章に書いた以上に、1980年のスタジオ録音のゴールドベルクを聴いていたら、頭が冴えて来ました。

 バッハの音楽を聴くと、頭が冴える、、ということは、いろいろな人が言っている事ですが、今回はてきめんの効果がありました。 そんな頭の状態で、1980年のスタジオ録音のゴールドベルクの録音を最初から最後まで聴いてみつつ、グールドについて書き始めたら、筆が止まらない、、というか、指が止まらない状態になってきました。

 ついでに、、、と言ってはなんですが、1959 年のライヴ録音(ザルツブルグ音楽祭の)を久しぶりに聴いてみました。そして正にそのついでに、携帯プレーヤーに、その音源を入れ込みました。その音源を聴きながらこの文章を聴いていますが、モノラル音源の昔のライヴなので、どうかな、、?と、改めて聴く前に想像していた危惧は、冒頭のアリアから吹っ飛びました。

 テープのサーというノイズと共に出てくる、グールドの音楽、、いや、バッハと言う人のつくった曲に、心底共感し、惚れ込んだ物だけが、卓越した技術をつかって音として、この世に発するバッハの頭の中の音楽の再構築行為は、音質という足かせを吹き飛ばす、彼独特の勢いと、存在感が物凄いです。

 これは、チャーリー.パーカーの音源を聴いた時ととても似ている、「音質や、時代を越えた何か、、」を感じる演奏です。 これは、グールド以降、いろいろな演奏家がゴールドベルクを演奏、録音していますが、それらのどれもが越えられない、世界ではないのか、、?と私には感じさせます。

 もちろんそれらのすべてを聴いたわけではありませんが、かなりの枚数をチェックしても、冒頭の集中力というか、音楽力みたいなものが、ほとんどの演奏で、全くグールドの演奏に比べて、散漫に感じると、いわざろうえないことは間違いありません。

30-2,,.jpg


 前回のブログにも書きましたが、バッハの時代には、今の様なピアノは存在しておらず、いわゆる、指のタッチで、音量や、音色をコントロールすることなく、演奏する事しか出来ない鍵盤楽器しか存在しておらず、当然鍵盤楽器の為につくられた楽曲はそれらの楽器を想定してつくられていたので、グールドの様な演奏家が登場して、完成された現代にピアノの様な楽器、、すなわち、音量、音質、音の表情など、チェンバロとは比べ物にならないほど、表現力豊かな楽器と演奏家によって自分の音楽が演奏される、、ということを、バッハは全く想定していなかったと思います。

 でも、それでは、それらの演奏や録音が、バッハの音楽として邪道なものなのか、、?。

 方法論としては、ある意味邪道なのかもしれませんが、バッハの鍵盤楽器意外の楽器の為に書かれた曲の多くに、あらかじめ原譜には、強弱の指定が無いにも関わらず、実際に演奏する場合は、歌い回しや、自然な強弱も含めた音量の大小を演奏上設定している様に、チェンバロの為に書かれた曲をピアノで弾く場合も、自ずと強弱をつけて演奏する事は、表現の幅を広げる以上の大きな弊害を、私は感じません。

 もちろん、チェンバロの独特の華やかな高音、弦をはじいてでる、華麗なサウンドは、ピアノにはどうやっても出ない音色ではあります。でもそれと引き換えにピアノで演奏する事によって得られる効果は、あまりにも多いというのは、多くの人が認めるところではないのか、と私は思っています。

 久しぶりに聴く、グールドの1959 年のザルツブルグ音楽祭でのライヴ録音は、ノイズも多いのですが、テープのノイズ以外に、スタジオ録音では聴く事ができな、グールドの足音、、、リズムを刻むビート音が入っていたりして、リアルなグールドのピアニストとしての姿を感じます。 それと、ほとんどの場合、何かしらの編集を加えていたり、曲集を通して演奏する事無く、録音作業をする、グールドの数少ない、全曲通しての長時間演奏の姿は、とても少ない、、、というか、この録音だけなのでは?、、と思います。

 明日も書いちゃおうかな、、グールドの話、、と今は思っていますが、、。

 しかし、録音エンジニアとしては、こういう音質の悪い名演奏の録音きくと、ホント考えさせられてしまします。

30-3,,.jpg


2016年 8月1日に、九州熊本で、CMSレコード主宰 細川正彦の演奏があります。アルバム「In a Spring Time」のサキソフォン奏者、伊澤隆嗣も参加します。

 メンバー 伊澤隆嗣 as ss 古庄昇龍 b 鐘ヶ江貴裕 ds  細川正彦 p
 熊本 スイング 〒860-0806 熊本県熊本市中央区花畑町10-10 中山ビル096-356-2052

 九州ローカルの、アーティストの活動を紹介する テレビ番組「美の鼓動」( 九州産業大学提供 テレビ西日本制作 ) にCMSレコード主宰 ピアニスト細川正彦が出演しました。放送は九州のみで3月20日(日曜)午前11時45〜で終了していますが、オンエア後は、このYouTube の→「美の鼓動」 か、放送局(フジテレビ系 TNC テレビ西日本)のホームページ(http://www.tnc.co.jp/kodou/ )で見る事ができます。

  CMSレコード最新作、伊澤隆嗣 as,ss Quartet 「In a Spring Time」の試聴用 PVができました!。好評発売中!!べースデュオシリーズ好評発売中、
第一弾、納浩一「Little Song Book」
第二弾、
中島教秀「Duologue」

シリーズ第三弾(完結編)
船戸博史、細川正彦デュオ「Harvest Moon」絶賛発売中〜 ( ^ ^ )/ 。→
 試聴用ムービーはコチラ@

お知らせ アマゾンの表示に間違いがあり、「Harvest Moon」が購入できないかの様になっていましたが、こちらのURLから購入して頂けます。キャットフィッシュレコードさんhttp://www.catfish-records.jp/product/17672をはじめ、その他のweb ショップでは、いままでどおり、ご購入いただけます。


 CMSレコードのアルバムが全て、web site のネットショップへのリンクからご購入頂ける様になりました。お好みのアルバムを是非ポチッと、、。You Tube による試聴リンクも NEWS のページにあります。  
 もしくは下のリンクからも試聴できます↓。
                               
■アルバム試聴 1 アルバム試聴 2 ■アルバム試聴 3

CMS Records web site  http://cms-records.biz
posted by えんこみ at 19:16| Comment(0) | TrackBack(0) | Glenn Gould
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/176290820

この記事へのトラックバック