今日は久しぶりの「この一枚」、、、。
私、CMSレコードエンジニア、小宮山が、おすすめする、アルバムということで書いておりますが、今回はスゴく久しぶりの、今年の3月以来の投稿になります。
最近書いてないな〜的な文章を数日前のブログに書いていましたが、実に半年以上ぶりの「この一枚」です。
いつも、割と、いや、かなりマニアックなアルバムを取り上げることがおおいですが、今回もマニアックです、、、(^_^;) 。
今日取り上げるのは、1965年に発表した、ドラマーのトニー・ウイリアムスの二枚目のリーダーアルバム「スプリング」。
10代から活躍し、マイルス・デイビスのグループへの加入で若くしてドラマーとしての地位を確立していた彼は、20歳にして、このアルバムが2枚目のリーダー作。 前年に出した第一作「Life Time」につづいて、フリージャズ的な雰囲気とアプローチをしています。
メンバーも前作のロン・カーターから、べースをゲイリー・ピーコックにかえて、さらにモダンなビートを追求しています。 トニーと、ゲイリーとハンコックのリズム隊って少し違和感かな、、と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、これがなかなか良い緊張感が漂っています、、、。
早熟の天才ということなのかもしれませんが、わずか20歳で、この演奏、このアルバムコンセプト、本当にスゴいことだと思いますが、やはり内容が、前衛的であるが為に、それにふさわしい評価はあまり受けていないというか、この後1969年から始める、ジャンルレスのグループ、「ライフタイム」が、音楽的に派手で、メンバー的にもロック系の人材をつかったり、エポックメイキングなところがあり、注目されていたのに対して、このアルバム「スプリング」は残念ながら、あまり知られていません。
このアルバムは5曲、40分弱の長さですが、ウエイン・ショーターとサム・リバースという強烈な個性の二人の管楽器奏者をフロントに迎えた曲が3曲、ドラムソロのトラックが1 曲、1曲だけ、ショーターが抜けて、サム・リバースのカルテット編成もあり、ピアノは前述したように、ハービー・ハンコックが参加しています。
ブルーノートレーベルのスゴいところは、この様なあまり売れそうに無い、作品もちゃんとリリースしてくれているので、現代の私たちにも当時の、このとんがった、最先端のサウンドに触れる事ができるところでしょう。
内容的には、ドラマーのリーダーアルバムですが、全曲トニーがちゃんと曲を書いてもいて、本当にわずか20歳の青年音楽家の底知れない、可能性を知る事ができます。
前衛という言葉を随分使ってしまいましたが、音楽的には、後の新主流派的なモダンジャズの先駆け的な作品で、現代の私たちには、聴き易く、とてもスリリングなジャズアルバムです。 もちろん、ドラムファン、トニーのファンでなくても、十分に楽しめる、作品になっています。
Produced by Alfred Lion
Recorded August 12, 1965
Van Gelder Studio, Englewood Cliffs
1 Extras – 8:10
2 Echo – 5:02
3 From Before – 6:50
4 Love Song – 8:25
5 Tee – 10:29
Personnel
Anthony Williams - drums
Wayne Shorter (1, 3, 5), Sam Rivers (1, 3,4,5) - tenor saxophone, flute
Herbie Hancock - piano (3-5)
Gary Peacock - bass (1 & 3-5)
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